月: 2021年2月

マイナスからのスタートってあるじゃん?

創作を始めるきっかけはなんだろう。

絵を描き始めるきっかけはなんだっただろう。
小説を書き始めるきっかけはなんだっただろう。

ふとしたときに振り返ることがあります。
私の場合、小説を書き始めたのは『劣等感』と『挫折』からです。

昔、小学生の時分だった私が最初に手に取ったのは絵筆でした。
元々物語を考えるのが大好きだった私は、某鋼錬の主人公くんにトンチキな設定を付加して、紙芝居形式のオリジナルストーリーを描いていました。
人に見せることこそしませんでしたが、勉強机に齧り付いてひたすら描き続ける時間は本当に楽しかったです。
その流れで中学は美術部、高校はデザイン科と、完全に絵の世界で仕事をするのだと信じて止みませんでした。
まぁ結局は、周囲の実力の高さに完膚なきまでに打ちのめされた訳ですが。

デッサンをしようにも、どこまで影が見えているのかわからない。
製図をしようにも、立体物のイメージがまるで湧かない。
ポスターを作ろうにも、構図も色も、題材すら思い浮かばない。
ただ描いていただけの私にとって、突然津波のように押し寄せてきた理論や技術は、もはや逃げるべき脅威に他なりませんでした。

つまり、わからないことがわからなかったんですね。
お陰で卒業までずっと単位ギリギリの赤点常習犯でした。
あれ以来、絵筆を持ち直すことは今でもありません。

そうして自分の実力の低さを痛いほどに実感した私は、高校在学中にある行為に逃げました。
それが『小説』です。

初めは持ち歩いていたレポート用紙に、当時嵌まっていたゲームの二次創作BLを書くところからでした。
しかし小説といっても読書経験の浅かった私に大したものは書けません。
加えて『成し遂げるな』の禁止令を持っていた私にとって物語を完結させるなんて至難の業。
きちんとオチまでついた作品はひとつも生まれませんでした。

それでも不思議なことに書き続けています。
高校卒業から数年後にPCを購入したことで、支部に投稿することができるようになったからです。

ここで始めたのが確か一次創作で、またしてもモリモリ設定のせいで上手くキャラクターの手綱が握れなくて埋もれてしまう子を何人も出してしまいました。
その節は絡んでくださった方に申し訳ないことをしてしまったと反省しておりますが、あの企画に参加できた時間は本当に貴重なものです。
ありがとうございました。

書いてはやめ、また書いてはやめてを繰り返し、全く書かない日が何年も続いていた中でアマサリと出会ったのです。
これが本当の意味での字書きとしてのスタートかなと思います。
以降の活動はツイッターをご覧の方でしたらご存じかと思うので割愛しますね。

思えば何度筆を折ったことだろうか。
その度にセロテープでぐるぐる巻きに直してまた手に取るんですよね。
回り道しまくってて失笑ものだし動機が失礼極まりないのですが、自己を表現する、あるいはキャラ解釈を表現するとなったとき、私の中で一番有効な手段はやはり小説だったのかなって思います。
始まりはどうあれ、いま文字を綴っている自分は好きなので。

いつかまた、長いこと書かなくなる日が来るでしょう。
その際は筆を折るのか、筆を置くのか、気になるところです。
確実に以前の私とは違った活動のし方をしているので、どうせなら置きたいところですね。

その日が来るまでには書きたいネタを全部、何らかの形にしておきたいなぁ。

外に出なくても迷子になる

ご無沙汰しております。
別にリアルが多忙とかメンタルが死んでるとかではないのでご安心を。
あ、でもリアルの多忙はあながち嘘でもないか。
まぁとにかく元気です。

最近めっきり更新が止まっているのは、単純に書く時間を確保していないからなのですが、何よりも今は混迷期に入っておりまして……
つまるところ『自分の文体が気に入らない期』に突入してしまっているんです。
ネタ自体は思い付くので、何も浮かばないスランプとは少しニュアンスが違いますかね。

小話を綴り始めてから何度かそういう状態に見舞われたのですが、いつもどんな風に脱したのか記憶にないんです。
毎度ふらっと森に迷い込んだかと思えば、ふとしたときに出ているといった具合で、本当に厄介なものです。
そして頻度も全く高くないことからデータも少なくて少なくて……

解決法の見付からない今は、ひとまずインプットの時間を確保してみようということで、先日は古本屋さんで短編集を買いました。
短編集、好きなんですよねぇ。
著名な作家さんの物語を手軽に読める点もそうなのですが、一番は複数の物語を一冊の本で一遍に摂取できる所でしょうか。
本来ならシリーズ物や一冊完結の長編を読んだ方がいいんでしょうが、私自身読書時間に激しい波がありまして。
一箇月で平均一冊もいかない程度の読書量なのです。
字書きとしていかがなものかとは常々考えている次第ですが、そこに体力を回すのって中々に大変なんですよね。
通勤も歩きなので本なんて読める訳もなく、大体は寝る前の数十分を気が向いたときに使うって感じです。
なので、その数十分で読み終えられる短編集ってとても都合がよくて、しかもたくさん読んだ気にもなれて、それで好んで買っています。

現在は赤川次郎氏の『踊る男』という書籍を読んでいます。
超絶短編集なので、収録作品はなんと33
『僕』と『彼』がバーの一角で奇妙な『彼』の知人(友人だったかな?)について話を聞くというもの。
二人だけに焦点を絞っているのでサラリと読みやすい印象です。
余計な描写をガッツリ削っているのに、きちんと場景が浮かんできて、やっぱりプロって凄いなぁと舌を巻きました。

本当に短いお話を書くときは、必須となる場面描写さえしっかりしていれば他は削っても大丈夫なんですね。
私の話が重くて長いのは、きっと背景の書き込みに気を取られすぎて脱線してしまうからなんだろうな。
書きたい場面は浮かんでいるのに前振りを膨らませ過ぎてしまって一向に辿り着かない。
その理由は、ついつい寄り道してしまう性分に寄るのでしょう。
背景書くの好きなので……

こんな感じに絶賛迷子中ではありますが、フリートに上げているネタの方向性がようやく定まりそうなので近い内にお見せできるかと思います。
書けないときはじたばたせず、距離を置いてみたり、インプットの時間を意識的に確保したりするなどして普段とは別の角度からアプローチをかけてみます。
なるべく早く出口を見付けて、原稿作業を進めたいので。

十亮本は恐らく3月以降には取りかかれそうです。
公式との解釈ダービーに勝つべく、5月入るまでには完成させたい……!
参加するイベントもないので通販先行になるかと思いますが、その際はまたお知らせしますね!

解釈と性癖は相容れない

常に殴り合ってる。
何なら遊戯王に出戻ったらいっそう激しくなった。

いつも、丁度いい落とし所的なのを探してるんですよ。
でもやっぱり見付からない。

解釈を多分に含めば、すけべさせらんないし、
性癖を多分に含めば、推しじゃなくなってしまう。

例えば亮くんなんかはいい例ですね。
どう見てもすけべな見た目をしているのに、絶対しないじゃないですか。
というかあんまりすけべに積極的な亮くんって想像しづらいんですよ。
彼にとってはデュエルが全てなので。

なのですけべ書きながらふと思うことがあるんです。
「この話、別に亮くんじゃなくてもよくね?」って。
中でもすけべ描写が多い話を書いていると、特に感じて厄介です。

それはそれ、これはこれ、って割り切れたら楽なんだろうけど……年期が入ってるから如何せん難しい。
何せかれこれ十年以上は推しているので。

ごくごくたまになんですが、すけべメインの作品が見られない・作れないときがあるんです。
自分もすけべを書いている癖に、どうも潔癖症染みた解釈がアレルギー反応のようなものを起こすんですね。
なんとも厄介極まりない。

お陰で創作やROMで苦労しますが、それも含めて自分なので上手く付き合っていくしかありません。
最近ではようやく疲労やストレスからによるものだと解ってきたので、ゆっくり見たいものを見るようにしています。
せっかく続けられる趣味を見付けたので、ここで嫌いになったら元も子もありませんから。

それでも、願わくばもう少し手綱が握れたらいいなぁ。

ユートピアにはまだ遠い

ちょっと思うところがあり、実は支部に公開していた作品を一部非公開にしました。
残っているジャンルの内FGOについては、未完の連載が完結次第、移転して公開終了にしようかと思います。
あ、別に筆を折るつもりは今のところないのでご心配なさらず。

そうは言っても、時々悩むんですよね。
「何のために小説って書いてたんだっけ?」って。
一番はもちろん、自分の解釈や萌えを形にしたいからなんですが、しばらく書いていると、それが曇ることがあるんです。
どうしても『数字』に気を取られてしまって。
そんなもので趣味が楽しめなくなるのもアホらしいなと思い、今回その措置を執りました。

数字って、便利で明確ですが煩わしいですね。
たしかに技術向上やトレンドの把握をするには、この上なく効果的だと思います。
けれど、自分が楽しむ範囲で作ったものを同好の人に見てもらいたい程度の人には、あまりにも現実的過ぎると感じます。
最初こそ「これだけの人が私の作品を読んでくれてる」と喜んでいても、やがて満足できなくなるのは人間の性ですしね。

支部に作品を上げる意味、みたいなものも一時期考えていました。
まさかこんなに『数字』を見て一喜一憂するのが辛いとは思いもしませんでした。
せっかく夢の個人サイト作ったんだから、もっと活用すればよくね?ってなりましたよね。

まぁ振り返ってみれば、大して見てもらう努力もしてないのに数字云々ごねるのも妙な話ではあるんですが。
実はしばらくやってた時期がありまして、けれどすぐに疲れちゃったんですよね。

それよりも、自分が捏ねた解釈や性癖を読み返して「そういえばこんなこと書いてたなぁ」となる位がちょうどいい。
そしてあわよくばご縁があれば、私の萌えに共感してくださる方がひとりでもいらっしゃればいいなぁ。
そんな創作活動を目指したいと思います。

私はプロでもなければ、プロを目指しているわけでもない。
まして、私は小説を書き始めてまだ二年と少ししか経っていないのです。
だったら、細く長く続けていけるよう自分の居心地のいい空間を作った方がよっぽど建設的ですね。

まだまだ試行錯誤の途中ではありますが、ちょっとずつ豊かにしていきたいと思います。
心が健康でないと創作ってできないものですから。
サイトも、それに伴って少しずつ変えていきますね。

『私は私の書きたい話を書く』

これを肝に銘じて頑張ります。