スケアリー・ハッピー・デイズ - 2/2

「ところで、脚立で忍び込んだって言ってたけど、いつ入ったんだい?」
「昼休みのときだ。寮の裏手で脚立を持った藤原と落ち合った」
「トメさんにサプライズのことを話したら協力してくれて、脚立はそれで借りたんだ」
「てことは、トメさんもグルだったんだね……。はぁーやられたなぁ」
「そうだ、やられたはこっちだよ丸藤。明日が誕生日なの、初耳なんだけど?」
「特に言う必要はないと思った。吹雪の誕生日の話をしているときに俺の話をするなど野暮だろう」
「亮ってば……ほんとそういうとこだよねぇ、全く」
「おかげで何も用意できなくて焦ったよ」
「てことで……ハイこれ」
「……俺に?」
「前にお見舞い行ったときに話したやつ。気になってただろ?」
「まさか……覚えていたのか?」
「記憶力はいい方なんでね」
「これは、僕と藤原からのプレゼント」
「そうかそれで……フッ、先を越されてしまったな……」
「一日早いけど……」
「お誕生日おめでとう、丸藤」
「ああ……ありがとう。吹雪、藤原……」