エセホラー

来たる山の方角

モブがただ可哀相なだけの話。  隙間風に温度を奪われた頬が痛みを訴える頃に、私はうたた寝から覚めた。炬燵から身を起こすと外の雪は止んでおり、周囲は天井近くに掛けられた時計のカチコチという音を残して静まり返っている。時刻は夕方を示し…